35歳で人生終了は過去の話｜転職・結婚はできるの？

世間では35歳が「人生終了」と言われることもあり、その背景には、キャリアや経済状況、恋愛・結婚、健康など、人生のあらゆる側面での不安が複合的に絡み合っています。

でも、それは社会的なプレッシャーや固定観念からくるイメージが大きく、実際には35歳からでも人生を好転させることは可能です。

悩んでいるだけでは何も変わりません。まずは小さなことから１つずつ変えていきましょう。

35歳で人生終了と言われる5つの理由

仕事や結婚、健康など35歳を過ぎた頃から20代のころに考えていた理想と違ったりして不安になってしまうことも多いです。

１.35歳転職限界説

35歳で人生終了と言われる理由の一つが、35歳を超えると転職市場での選択肢が大幅に減少し、成功が難しくなるためです。

以前までは日本の就職市場では終身雇用制度もあり、一度入った会社は定年まで働くものという考えが普通でした。

そのため、転職する割合も低く35歳を過ぎてから転職することは稀だったので35歳転職限界説というものが出てきたようです。

でも、今の世の中は大企業でもリストラや突然の倒産など何か起こってもおかしくない状態になっています。

また、政府も副業を推奨しており一つの会社で定年まで働き続けるという考え方は当たり前ではなくなってきています。

求められるものが変わってきた

35歳以上の転職活動も珍しくはなくなってきていますが、どのような人材でも転職できるわけではなく、35歳以上の転職活動には、これまでの実績を見られることが多いです。

35歳以上になると、企業は即戦力としてのスキルや実績を重視します。

また、若手と違い、「ポテンシャル採用」ではなく、具体的な成果や経験が採用するための判断基準となります。

35歳以上の社会人は、自分の力だけでなく「周りの力を活かす」ことで、より大きな成果と成長を手にすることができます。リーダーシップを発揮し、周囲を巻き込んで動かす力を磨いていきましょう！

増加する中高年採用の動き

近年は労働力不足を背景に、35歳以上の中途採用が活発化しています。

一部の企業では「年齢不問」と掲げる求人も増えています。

でも、35歳を超えている人がどんな仕事にでもつけるかというとそんなことはありません。

35歳以上の転職活動で押さえるべきポイント

• 自己分析を徹底する
  
  自分の強み、スキル、過去の実績を明確にし、アピールポイントを整理しましょう。
  
  
• 目的を明確にする
  
  転職活動を始める前に「なぜ転職したいのか」を明確にしましょう。ゴールを設定すると自分の考えがブレにくくなります。
  
  
• スキルアップを怠らない
  
  語学や資格取得、転職先の業界の知識などの情報収集を行い、自分自身を日々高めることが大切です。
  
  
• 転職エージェントを活用する
  
  年齢や経歴に合った求人をエージェントから紹介してもらえるため、効率的に転職活動を進めることができます。

35歳を過ぎても転職は難しいと思い込む必要はありません。

現代の転職市場では、年齢よりもスキルや経験、適応力が重視されます。

２.恋愛や結婚に関する焦り

周囲が結婚しだすと自分も早く結婚しなくては、と焦ってしまう気持ちもわかりますが生涯をともにするパートナーを焦って探してしまい後悔したという人も多くいます。

35歳から恋愛・結婚を目指す具体的な方法

• 出会いの場を増やす
• 婚活イベントやアプリを活用
• 理想のパートナー像を具体化する
• コミュニケーションスキルを磨く

出会いの場を増やす

恋愛や結婚をしたいと思うだけではなかなか異性と知り合うことはできません。

「単純接触の原理」というものがありますが、人はたまにしか会わない人よりも何度も会う人に好意を寄せるようになる性質があります。

職場に気になる異性がいる場合はあいさつからでも毎日声をかけるようにすると相手に自分の存在をアピールすることができます。

婚活イベントやアプリを活用

周りに気になる異性がいないという場合はマッチングアプリや婚活イベントに参加するのもおすすめです。

友人に紹介してもらうという方法もありますが、趣味や好みが合うという人にはなかなか出会えないということも多いですね。

マッチングアプリなら趣味や性格が合いそうな人を探すことができ、自分の理想の相手の出会える確率も高まります。

理想のパートナー像を具体化する

恋人や結婚相手を探すときは、性格が合いそうな人とか優しい人がいいというふんわりした理想像よりも、もっと具体的に相手をイメージした方が理想の相手を見つけやすくなります。

自分の理想が曖昧なままだと、例えいいなと思える人と出会っていても自分自身が理想の相手だと気付かずせっかくの出会いを逃してしまうかもしれません。

また、自分の理想通りの人はいなくても妥協できる点があれば、恋愛対象となる人を増やすことができます。妥協し過ぎは良くないですが、自分なりの優先順位をあらかじめ決めておけば思っていた人と違うという失敗を減らすことができます。

コミュニケーションスキルを磨く

コミュニケーションが苦手という人もいると思いますが、自分の考えはしっかりと相手に伝えられるように事前に練習しておくことも大切です。

コミュニケーションが取れないと相手との距離を縮めることができず、相手が自分に合っているのかもわからないままです。

話すのが苦手でも、場数を踏めば最低限のコミュニケーションを取ることはできるようになります。

３.健康や体力の衰え

35歳を過ぎると、「若い頃と比べて疲れやすくなった」「体力が落ちた」と感じる瞬間が増えてきます。

階段を上ったり少しの移動だけで息切れしてしまうことも増えてきます。

健康や体力の衰えは、誰もが避けられないものですが、それがもう年だからという理由で「人生終了」と感じる原因になることもあります。

基礎代謝の低下

35歳頃から基礎代謝（体が安静時に消費するエネルギー）が徐々に低下します。

これにより、同じ食生活でも体重が増えやすくなります。

筋肉量の減少が主な原因であり、特に運動習慣がない人ほど顕著に体に現れてきます。

ホルモンバランスの変化

男性の場合はテストステロン、女性の場合はエストロゲンの分泌量が減少し、疲労感や体力低下を感じやすくなります。

テストステロンが減少すると筋肉が減ったり、やる気が出ない原因にもなってしまいます。

４.経済的な不安現状を把握する

「35歳を過ぎて貯金がない」「収入が伸びないまま年齢を重ねるのが不安」と感じる人も多くいます。

35歳を迎えると、経済的な問題が現実的に感じられるようになります。

このまま同じ会社で働き続けていてもある程度収入の予測がたつことで楽観的に考えていたことが不安に変わっていきます。

将来に対する不安や焦りは、多くの人が抱える共通の悩みです。

• 貯金や資産の不足
• キャリアや収入の停滞
• 生活費の増加
• 老後の不安

経済的な不安に押しつぶされないためにも35歳からは以下のことを意識する必要があります。

• 現状を把握する
• 収入を増やす工夫をする
• 支出をコントロールする

現状を把握する

毎月何にどれくらいお金を使っているか知ることが、経済的な不安を解消するためにまず取り組むべきことです。

娯楽や飲食、服など毎月の使えるお金のうちどれくらいの割合で使っているか確認してみましょう。

支出をコントロールする

毎月のお金の使い道を把握したあとは、無駄に使っていたと思える支出を減らしていくことが大切です。

例えば、今は使っていないサブスクサービスや携帯電話の料金プラン、安くなったタイミングで買っていたけど着る機会が少ない服など、あとから考えれば買う必要がなかったというものもあると思います。

収入を増やす工夫をする

副業禁止の職場では難しいかもしれませんが、会社からの給料以外にも収入を得られる方法を見つけることが将来に対する不安や、会社の給料に対する不安を取り除くためには必要です。

会社以外の収入があると、イヤなことを我慢しながら仕事をしていてもいざとなればやめることもできるという考えを持つことができるようになりストレスを減らすことにも繋がります。

５.自分の理想と現実のギャップ

「35歳を迎えて、20代の頃に思い描いていた自分と現実の自分が違いすぎる」と悲観的に考えてしまうことも35歳人生終了と感じる理由の一つです。

理想と現実のギャップに直面し、自分の人生を「終了」と感じる人は少なくありません。

しかし、そのギャップをどう捉え、どう行動するかで35歳以降の人生は変わります。

理想と現実のギャップを乗り越える方法

• 理想を現実的な目標に再設定する
• 自分の価値を再確認する
• 行動を起こす
• 長期的な視点を持つ

理想を現実的な目標に再設定する

20代の頃に思い描いていた理想像と現実がかけ離れている場合、今の自分から見た目標を新たに設定することが大切です。

理想まで達していない場合は、これから何をしていくのかを考えたり他の目標に切り替えて自分のやるべきことを決めていきましょう。

自分の価値を再確認する

35歳になった頃には、自分が何が得意で何が得意でないか見えてきていると思います。

今後の進むべき方向性を決めるために、自分にできることや得意ではないことを見直してみましょう。

行動を起こす

自分の価値を再認識した後は、新たに設定した目標に向かって日々取り組むのみです。

その際、定期的に進捗を確認し、新たに設定した目標に近づいているかチェックしていきましょう。

少しでも目標に近づいていると日々の行動のモチベーションも高まりやすく途中で挫折しにくくなります。

35歳からでもやり直しは可能　スキルの棚卸しをしよう

実際には、35歳からでも人生をやり直すことは十分可能です。

年齢にとらわれず、行動次第で新たな道を切り開くことができます。

ここからは、35歳からやり直しが可能な理由と、具体的なステップをご紹介します。

35歳からでもやり直しが可能な理由

35歳からでも諦めることなくやり直しできる理由として、次の３つがあげられます。

• 人生100年時代
• 経験とスキルが武器になる
• 社会の価値観が変化している

人生100年時代

平均寿命が延びた現代では、35歳はまだ人生の3分の1を過ぎた段階にすぎません。

残りの65年をどう過ごすかを考えれば、まだまだ十分な時間があります。

一昔前までは35歳になれば働ける時間で考えれば、半分を過ぎたと言われることもありましたが今は60歳を超えても働くことが当たり前の時代になっています。

20代のころに始めた仕事にも慣れ、自分に何が向いているかも見えてくる年代です。

残りの３分の２の人生をどんな仕事をしていくのか見直すのにも35歳はちょうどいいタイミングです。

経験とスキルが武器になる

35歳までに積み上げた仕事や人生の経験は、若い世代にはない強みになります。

特に、マネジメントスキルや人間関係の構築力は、転職や新しい挑戦で評価されるポイントにもなります。

専門的なスキルがない場合も、部下をまとめ上げ一つの目標に向かってチームをまとめるスキルや30代だからこそできるコミュニケーションスキルなども転職に有利に評価されるポイントになります。

社会の価値観が変化

「35歳でやり直しは遅い」という考えは過去のもの。

今は何歳からでも挑戦できる社会へと変化しています。会社選びに失敗してしまったと諦めるのではなく、このタイミングで気付けたのはよかったとあとから思える時がきます。

長期的な視点を持って行動していきましょう。

35歳から変わるために取り組んだこと

自己分析を徹底する

35歳のタイミングで、働き始めてからどんな経験を積み、何ができるようになったか。

また、自分の苦手とすることが何かを全て出していきました。

スキルや経験の棚卸し

• 仕事のスキル
• 持っている資格
• 得意なこと
• 苦手なこと
• 仕事中にどんなことに喜びを感じたか

自分の価値観を見直す

• 自分の欲しいものは何か
• 何を目標に取り組んでいくか
• 自分の譲れないものはなにか

35年生きてきた中で自分の価値観に優先順位をつけ、これは達成したいという目標を確認しましょう。

キャリアを見直す

10数年働いてきて、自分ができるようになったことや、今はできないけど今後のために身につけたいことをまとめていきます。

スキルアップ

目標達成のために必要な資格などがあれば、長期目標を経て、いつまでにどんなスキルが必要か決めていきましょう。

語学や、ITスキルなどはどの職場に行っても重宝されるため、新たに学んでおくのもよいです。

転職を検討する

35歳まで働いてきた中で、これからも同じ職場にいて良いのか考えることもあると思います。

同業他社へ転職し自分のスキルを活かして年収を上げたい、異業種に転職して新たな仕事に取り組みたいなど今後の自分の進むべき道について見直しましょう。

健康を整える

35歳を過ぎた頃から体が以前より動きにくくなったり、体重が増えたという人も多いと思います。

20代の頃は基礎代謝も高く、意識して体を動かさなくても良かったかもしれませんが、何もしていないと35歳を過ぎた頃からは筋肉量も落ち始め、体のたるみなどが目に見えて現れるようになります。

運動習慣を取り入れる

以前までは運動をするとなると自宅の周りをランニングとか自宅で腕立て、腹筋などの筋トレをするというイメージが強かったですが、24時間ジムなどの施設が増え手軽に本格的な筋トレができる環境が整っています。

週に２回、１回１時間でも続けていると体型が引き締まってきます。

何もしていない30代と差をつけることができるので運動習慣をもつことはおすすめです。

35歳から変わるための心構え

今まで行なってきた習慣を変えていくのは難しいことです。

少しやっただけで変化が感じられないとすぐに前のやり方に戻そうという気持ちになりますが、新たな習慣を作るには平均して２ヶ月は必要と言われています。

35歳から新しいことを始めるのに一番大切なことが継続することです。

すぐに変化は現れないという意識を持つだけでも、途中で挫折してしまうのを防ぐことができます。

失敗を恐れない

これから新しいことを始めようとする時に失敗してしまうことも多くあります。

1度や２度失敗しても、それは当たり前のことと考えてチャレンジしていきましょう。

何度も続けていくうちに上手くいくことも徐々に増えていきます。

失敗を年齢のせいにして諦めず、まず行動を起こすことが大切です。

他人と比較しない

他人と自分を比べるのではなく、過去の自分と比べて成長できているか確認するようにしましょう。

新しい行動が習慣化されるまでは、スマホのアプリや手帳などに新しい習慣をやったかどうかを記録しておくのもいいですね。

継続できていることがわかると続けるためのモチベーションも高まります。

人生終了と感じるのはまだ早い｜35歳はまだ折り返し地点

35歳で「人生終了」と感じるのは、社会的なプレッシャーや現実的な問題、そして自己評価の低下が絡み合っているためです。

しかし、これらは多くの場合、「考え方」や「行動」を変えることで改善していくことができます。

人生100年時代では、35歳はまだまだ始まりの段階、何歳からでも変化していくことはできます。

諦めるのではなく、自分のやりたいことに積極的にチャレンジしていきましょう。